10-13. EDTAとは:金属イオンをつかまえる成分
ここでいうEDTAは、ワクチン製剤の中で微量の金属イオンを抱え込むための成分。
金属イオンはごく少量でも、タンパク質抗原や多糖-タンパク結合体の酸化、凝集、変性に関係することがある。
| 見るところ |
内容 |
| 何をするか |
Ca2+、Mg2+、Fe2+ / Fe3+などに結合し、反応しにくくする |
| なぜ必要か |
原料、製造設備、容器などから微量金属が入りうるため |
| 製剤での意味 |
抗原の形・分散状態・品質を保つ補助成分 |
| 5種混合での量 |
ゴービック0.0175mg=17.5μg、クイントバック0.035mg=35μg |
| 量の桁感 |
35μgは1円玉約1gの約3万分の1、17.5μgは約6万分の1 |
| 判断上の意味 |
主役は抗原・アジュバント。EDTAは微量の安定化成分として見る |
「金属をつかまえる」と聞くと体内のカルシウムまで奪う印象になるかもしれないが、ここで見るべきなのは最終製品中の量と目的。5種混合ではμg単位で、目的は体内の金属を動かすことではなく、製剤中の微量金属による劣化を抑えること。
出典: S2, S3